Intel 第13, 14世代 CPUの不具合に対応したBIOSアップデート

社内にIntelの第13世代のCPUを使ったPCがあるのですが、メモリやCPU、チップセットが異常に熱くなる症状が出ていました。

メモリは素手で触れないぐらい熱くなっていたので、追加のヒートシンクをつけて対応していました。マザーボードはASUSのPRIME Z790Mで、CPUは「i5-13500」です。(「i5-13500」は不具合CPUのリスト外のようなのですが、明らかに異常な発熱なので怪しいと思っています)

2024/10/24にASUSからCPUの不具合に対応したBIOSがリリースされました。ASUSの他の型番のマザーボードでも同様の対策済みBIOSがリリースされていました。

9月にベータ版が出ていたので10月には正式版が出るだろうと心待ちにしていましたので早速、BIOSアップデートを実施しました。

すると、CPUはデカいCPUクーラーを使ってガンガンに冷やしていたので違いがよくわかりませんでしたが、メモリもチップセットも素手で触れるぐらいに温度が低下しました。明らかに発熱量が違います。

今回の不具合はかなり大問題になっているようで、Intelの第13, 14世代 CPUを搭載したデスクトップPCを利用されている方は新しいBIOSがリリースされていないかどうか、是非、チェックした方がいいかと思います。

ちなみに、Intelの株が8月にかなり値下がりした後、9月の半ばすぎに若干、値を戻したタイミングとBIOSのベータ版がリリースされたタイミングが一致したのは偶然ではないのでしょうねぇ。

Microsoft Accessでエラー3048が頻発する

どうやら Office 365の自動バージョンアップで Version 2048 が適用されるとエラー3048が頻発してしまうようです。 具体的にはVBAで開いたデータベースオブジェクトを閉じてもインスタンスが消えないです。

セキュリティ関連の修正に不具合があるようで、とりあえずすべてのマクロを有効にするレジストリを設定すると私の環境ではエラーは出なくなりました。

REG ADD "HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Office\16.0\Access\Security" /v VBAWarnings /t "REG_DWORD" /d "1" /f

Intel VROCでRead 約10,000MB/s達成

お客様からサーバーの注文があり、今回は初めてIntel VROCによるRAID5を組んでみました。

構成は以下の通り。

MB: Supermicro X12Dai-N6

CPU: Xeon Silver 4310 x 2個 (12C/24T, 2.1GHz, 11Mキャッシュ)

Memory: ECC 64GB (16GB x 4枚)

NVMe SSD: Western Digital Red SN700 4TB x 4枚 (M.2)

Intel VROC Premiumライセンスのハードウェアキーをマザーボードに挿すとVROCが使えるようになります。

VROCの特徴はざっと列挙すると以下の通り。

  • PCIeレーンを使ってNVMe SSDとCPUを直結するのでボトルネックが少ない
  • RAIDカードを別途用意する場合と比べて、比較的に安価
  • UEFIブート可能なRAIDボリュームが作成できる
  • 停電時の保護機能(RAIDカードのバックアップ用バッテリーに相当する設定が不要)

早速、BIOS画面でVROCのメニューを開きます。

(1)[Advanced] – [Chipset Configuration]
(2)North Bridge
(3)IIO Configuration
(4) Intel VMD Technology
(5) CPUを選択
(6) ストレージとCPUを紐付け

ここで、注意が必要なのですが、SSD4枚を2つのCPUに2枚ずつ分散してRIAD5を組むことは推奨されないようです(Manualで確認しました)。U.2インターフェイスが2ポートのNVMeケーブルを準備していたので、CPU1にU.2接続のSSD2枚、M.2接続のSSD2枚の組み合わせでRAID5を組みました。(下図のBlock Diagram参照) Block図を見れば分かりますが、NVMeもM.2も同じ4倍速でPCIeを使うので、U.2とM.2が1つのRAIDボリュームに混在しても速度的なバランスは問題ないはずです。尚、U.2ポートには M.2-> U.2 変換アダプタをかませており、4枚とも同じモデルのM.2のSSDを使っています。

X12Dai-N6のBlock Diagram
(7) ここまでくるとRAID構築のメニューが出現する
(8) All Intel VMD Controllers
(9) SSDが全て表示されることを確認
(10) 無事、RAID5が完成

あとは、Windows Server 2019をインストールしました。OSインストール時に Intel NVMe RAID ControllerドライバをSupermicroのサイトからダウンロードしてF6インストールをしないと、インストール先のストレージを認識しないので注意が必要です。(下図)

<Intel NVMe RAID Controller>

この後、ドメインコントローラー、SQLServer、ファイルサーバーの3つのHyper-Vゲストを突っ込んで稼働させました。この状態でCristalDiskMarkを実行したら、シーケンシャルReadはなかなか高速な結果が出ました。1週間が経過しましたが、特にトラブルもなくなかなか快適です。

このサーバーをミドルタワーケースで構築してお値段はWindows Serverインストールサービス、1年保守込みで約120万円前後です (OS代金別)。Dual CPUでメモリ64GB、ストレージは RAID5 10TBのフルSSDです。いかがですか? ご興味があれば問合せフォームからご連絡ください。